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お知らせ

研究会や皆様からの情報提供のページです。
イベントの開催や書籍の出版など掲載したいことがありましら、施業研究会代表または事務局までお知らせ下さい。

2023年8月7日:「日本樹木誌2」発刊!

森林施業研究会事務局

待望の『日本樹木誌2』が日本林業調査会(J-FIC)から刊行されます(8月下旬刊行予定 (8月25日頃))。
併せて、品切れとなっていた『日本樹木誌1』も増刷されます。

『日本樹木誌1』は価格改定により高くなっていますが(『日本樹木誌2』と同額)、刊行・増刷前に注文の場合、予約割引価格&送料無料です。
出版社(日本林業調査会)に注文書より申込みください。

日本樹木誌:案内チラシ

2023年6月21日:本年度の合宿・シンポジウムの開催(予告)

森林施業研究会事務局

森林施業研究会では、毎年夏から秋に現地検討会(合宿)を行い、春の森林学会に合わせてシンポジウムを行っています。近年は、コロナ禍で学会がオンライン開催となったことなどから、シンポジウムを中止し、合宿に関しても規模を縮小する中で実施してきました。

新型コロナが2類から5類に変更されたことで、本会としても徐々に通常のスタイルに戻すことを考えており、今年度は、11月下旬に2泊3日の宮崎合宿を、3月の学会に合わせた関連集会としてシンポジウムの再開を予定しております。

11月の宮崎合宿につきましては、現在調整中です。詳細が決まりましたら、集合時間及び行程等をお知らせして、参加者を募集したいと思います。もうしばらくお時間をいただければ幸いです。

 

2023年6月9日:初代代表・渡邊定元氏が天皇杯受賞

森林施業研究会事務局

2022年森林施業研究会富士宮合宿で説明する渡邊定元氏当研究会初代代表の渡邊定元氏が令和4年度(第61回)農林水産祭「林産部門」で「継続的な収益と150年後に高資産価値林を生み出す持続的経営林づくり」が評価され天皇杯を受賞されました。

詳しくは農林水産省プレスリリース記事をご覧ください。

これを記念してシンポジウムが開催されます。
詳しくは各主催者のウェブサイトを確認いただき、各自申し込みください。

(写真)2022年森林施業研究会静岡合宿で説明する渡邊定元氏

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令和5年度(第62回)農林水産祭「優秀農林水産業者に係るシンポジウム」(トップリーダー発表会)
(継続的な収益と 150 年後に高資産価値林を生み出す持続的経営林づくり)

日時:2023年6月22日(木) 13:30〜16:00
場所:紙パルプ会館 2階 フェニックスホール(東京都中央区銀座3-9-11)
   (対面・オンラインのハイブリット開催)
申込:必要(先着順・申込締切:6月21日)
主催:農林水産省・(公財)日本農林漁業振興会

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富士学会2023年春季学術大会「天皇杯受賞記念講演」
(森のSDGsをめざす持続的経営林の展観)

日時:2023年6月25日(日) 13:00〜15:00
場所:Zoomによるオンライン開催
申込:必要(申込締切:6月16日)
主催:富士学会

 

2020年12月11日:里山シンポジウム(12月20日ネット配信)の案内

大住克博(森林施業研究会元代表)

森林総研関西支所が始めた里山シンポジウムの第三回目(約5年に一度)が、今回は大阪自然史博主催で開催されます。内容は、森林植生から保全活動まで、里山に関する最近のリアルな話題となっています。里山も少々下火になり、近年は議論も停滞気味?ですが、本シンポでは新しい情報も盛り込まれています。ネット配信で遠方の方でもご覧いただけますので、ぜひご参加ください。

【ネット配信】2020年代のための里山シンポジウム 

これまで2010年、2015年に里山に関するシンポジウムを「2010年代のための里山シンポジウムI/II」として開催してきました。2020年代となり、学会での里山に関連した研究発表は減っていますが、里山の管理体制は定まらず、村落の過疎化も進んでいます。里山の自然をめぐる保全の必要性が減ったわけでも、里山を抱える中山間地域の資源活用が進んだわけでも、残念ながらありません。しかし、保全の現場ではボランティアの高齢化が進み活動の将来を再検討する必要も出ています。2010年代にも考えていた里山の諸課題を、2020年代の時代背景のもとで改めて議論する必要があります。そのような状況を踏まえ、今回のシンポジウムでは、

・いま「里山の自然」をどのように理解できるのか、近年の進展から改めて検討する
・里山保全活動の中で解決すべき課題は何か、共有をする
・持続可能な里山活用の可能性を探る


という3点を中心に、講演とディスカッションを企画いたしました。

日時:12月20日(日)13:00-18:45
場所:YouTube 大阪市立自然史博物館チャンネル 
(外部サイト接続します)
主催:関西自然保護機構・大阪市立自然史博物館 

プログラム
13:00- 趣旨説明 佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)
【第一部 里山の自然認識をアップデートする】
「里山のルーツを求めて 草山から東アジア暖温帯照葉樹林まで」 大住克博(元・鳥取大学、元・森林総研関西支所)
「語りや民話・童話からみる里山の『人の気配』」 富田啓介(愛知学院大学)

14:30-
【第二部 里山保全活動の現状と課題】
「富田林における保全活動の現況」 田淵武夫(富田林の自然を守る会)
「市民の自然保護等への参加意識と新たな参加の場づくり」 赤石大輔(京都大学)・法理樹里(滋賀県琵琶湖環境科学研究センター)・徳地直子(京都大学)
「すれ違う里山イメージ:政府・ボランティア・地元の社会的布置」 藤田渡(大阪府立大学)

16:30-
【第三部 里山をどう活用するか】

「能勢町 里山活力想像戦略について」 井上良介(能勢町産業振興係)
「里山林の健全性と持続性確保のための活用とは」 黒田慶子(神戸大学)

17:45-18:45【総合討論】

 

2020年5月8日:代表交代のお知らせ

森林施業研究会事務局

森林施業研究会は、2020年4月1日をもって、新たに小山泰弘(長野県林業総合センター)が代表に就任したことをお知らせします。これに伴い、運営体制も更新しました。

新代表からのあいさつ

 

2017年8月30日:書籍の案内

崎尾 均(新潟大学農学部)

book_sakio.jpg水辺の樹木誌

著 者:崎尾 均
出版社:東京大学出版会

東京大学出版会から、「水辺の樹木誌」を出版しました。ヤナギ類、サワグルミ、カツラ、シオジなど水辺に分布する様々な樹木の生活史や水辺の撹乱などを扱っています。土石流、洪水、ハリケーン後の更新に関しては、これまで知られていなかった新たな知見も掲載しました。私の研究室の卒業生が行なった佐渡の話題も入っています。大学のテキストや河川・森林技術者、自然保護に携わっている方にお勧めします!

 

2017年3月1日:書籍の案内

津布久 隆

book_tsukufu.jpg木材とお宝植物で収入を上げる 高齢里山林の林業経営術

著 者:津布久 隆(つぶく たかし)
出版社:全国林業改良普及協会

とにかく気楽に「読む」というより「見る」ことができる1冊だと思います。私はこれまでの公務員生活の中で林業普及員が長かったことから、自分の経験を踏まえ、今後あるべき広葉樹施業について取りまとめてみました。8年前に低林施業によるシイタケ原木林造成の普及図書「補助事業を活用した里山の広葉樹林マニュアル」を出版していますが、今回は他の里山樹種にもスポットを当て、用材林への改良や下層で育むべき特用林産物等についても取り上げました。
 林業書には少ない「経営」について触れています。広葉樹林はとかく公益的機能ばかりが重視され、経済的には価値がないと思われがちですが、ケヤキ以外でも一般的なヒノキより高い値段で取引される樹種があることなどを紹介しました。手前味噌ながら、昭和時代の報告等からの引用ではなく、自分で各地の原木市場等に足を運んだり、インターネット等をふんだんに活用するなどして、最新の生きた情報が集めてあります。身近にあるヤマザクラやホオノキが立木1本いくらになるのか。チップにしかならないと思われがちな「雑木」が、原木市場で用材等として取引されている実例を掲載しました。さらに、里山に一般的なアオダモやアオハダ等が、植木として1株5万円以上の「お宝」になる例も示しました。実際に植木市場でこの「競り」に立ち会った時には感動ものでした。
 そしてそれにも増して注目していただきたいのが、約200枚のオールカラーの撮り下ろし写真です。滋賀県や山梨県まで行って撮った写真もあります。茨城県で撮ったコウゾ収穫の写真は、「1年間のうちにこの作業をするのは2日しかないよ。運がいいねぇ。」と農家のご老人に言われました。これらの写真は、文章を分かりやすく視覚的に説明しながら、拙著のページをめくる手助けになっているものと自負しています。
 さらに言わせていただければ、末尾の参考文献リストを見ていただけるとありがたいです。広葉樹林施業、特に古典的森林施業である中林施業を現代によみがえらせるに当たっては、1950年代前後の造林学の教科書がとても参考になりました。我が国の造林学の礎を築いた近藤助、中島道朗、中村賢太郎、中山哲之助、藤島信太郎、山内倭文夫等々、歴代の師の書物を紐解きました。読んでみるとなかなか面白い発見がありました。頭木林施業なんてまさに目から鱗であり、「林学にはまだまだやるべきことがある」です。拙著はそんな一冊でございます。学術的とは言えませんが、温故知新の普及書だと思ってご笑覧下さい。出版は、「現代林業」や「林業新知識」の全国林業改良普及協会です。